LVD,EMC指令等の整合規格が更新された時、何をしなけらばならないのか!

*CEマーキングでは、3年~5年で、整合規格が更新される。
この時、製造メーカは以下の作業が必要になる。


・廃棄期日までに、更新(変更)の内容が現製品が影響があるのかを、調べ、又は相談して、影響の有無を確認する。
・影響がある場合は、製品を修正すると共に、文書(技術文書と適合宣言書)も修正が必要である。
・影響がない場合は、製品の修正は必要ないが、文書の修正は必要である。


*下図に流れを示す。
図.整合規格が更新された場合の作業


 

EMC指令の整合規格リストが更新されています!2020年11月4日

*2020年11月4日に、CEマーキングのEMC指令の整合規格リストが更新されています。


・EMC整合規格の更新は下表1の5規格です。
・表2のごとく、2020年11月4日から移行期間になり、「2022年5月4日までに、置換える」必要があります。
・表1.EMC指令の整合規格の更新
EMC指令の整合規格の更新:2020年11月4日
・表2. EMC指令の整合規格の移行期間
EMC整合規格の移行期間


*上記更新の通知(2020/11/3)

計測・制御・試験室用機器のEMC規格(IEC 61326-1 )の概要!

*計測・制御・試験室用機器のEMC規格(EN 61326-1 / IEC 61326-1)について概要です。


図.IEC 61326-1の体系
計測・制御・試験室用機器のEMC規格であるIEC 61326-1の構成

*EN 61326-1の体系:各章の構成を下の図のようになっています。特に、注意すべき章は以下です。

・テストプラン:5章
・イミュニティの要求事項:6章
・エミッションの要求事項:7章
・試験結果&レポート:8章
・電池又は、計測される機器からの電源で動作する可搬機器のイミュニティ要求事項:附属書A


1.エミッション要求内容
表.エミッション要求


2.イミュニティ要求内容
(1)基本(一般)環境
表.イミュニティ要求内容 基本
(2)工業環境
表.イミュニティ要求 工業環境

(3)制御電磁環境
表.イミュニティ要求内容 制御電磁環境


 

CEマーキングを確実に取得するための手順はどのように行う!

*製造メーカがCEマーキングを確実に取得するためは、確実に下図の手順を実施することです。


*いきなり、試験から開始すると、下のようなトラブル状況に陥ることになります。
  悩む人
試験に1回で合格しない。→「試験費が増大」する。

大きな改修が発生する。→試験費用だけでなく、部品追加、再設計、が発生し、「開発費用が増大」する。
・上記より、開発期間も延長になる。「出荷が期日に間に合わない」。

*前記のトラブルを防ぐ方法
 解決する人
・第一に
事前の検討と最終試験前の事前評価の実施」です。
・既に、製品があるならば、自社主体で、適合性の評価を実施することです。
確実な手順での結果
下のようになります。
試験に合格しやすい。(不適合の箇所が少なく、軽微の改修ですむ)
試験費などの費用が当初計画通りになる
計画通リに出荷ができる
更に、設計ノウハウが残る


 

コンサルタントからのアドバイス*CEマーキングを確実に取得するための手順!


図.製造メーカがCEマーキングをスムーズに取得するための流れ
図.CEマーキングをスムーズに取得する流れ-EMC & LVD

図.CEマーキングをスムーズに取得する流れ-RoHS


*尚、大切な作業は「流れ図の前半の部分」です。
1.EMC指令
 (1)EMCテストプラン作成
 (2)開発製品の最終試験前のEMC評価(規格適合性確認のため)
2.LVD指令
 (1)設計段階での設計レビュー(図面等による規格適合設計チェック )
 (2)電気&温度試験前目視チェック
3.RoHS指令
 (1)全部品のRoHS対応部品の選択
 (2)部品メーカが「正規RoHSエビデンス」を提供を可能か (入手して確認が必須)
以上です。


EMC試験を受験する前に、合格の可能性を確認することがCEマーキングの最短ルートです!

*初めてCEマーキング取得にチャレンジする方が、陥り易いパターンは、「取り敢えず、EMC、又はLVD試験を受験するパターン」です。


→ほとんどの場合、1回でパスできません。
・尚、EMC発生源の探求や対策のための各種費用の追加が発生し、又、再試験の追加費用も発生します。
・又、試験の合否の結果のみしか残らず、どこが原因なのか調べること術もなく、原因を探求できません。
・もちろんEMC対策のノウハウも得られません。


*前記のように、事前に受験方策を考えない場合、一度で、パスすることはほとんどのなく、試験費用の増大とCEマーキング取得期間の延長になることが多くなります!


*主な理由は下のような状況のためです。
・EMC試験は8項目以上の各種試験項目があるため、全部を一度にパスすることは難しい。そして、全試験項目の期間は3日以上掛かります。
・特に、初めてEMC試験を受ける製品の場合は、EMC対策を考慮してないため、全項目のパスが難しい。
・一方、LVD試験も、規格で要求している要求内容に適合した設計を行っていない場合は、ほとんど全試験項目をクリアできません。


*最悪の場合は下のようになります。
・何回も再試験を繰り返す。→ 試験費の増大(数百万以上)、及びCEマーキング取得期間の延長(3ヶ月~1年以上)など。


*上記のような結果にならないためには、パスが難しい試験項目の適合性をまず、試験前評価で確認することが、一番です!
・事前EMC評価を最初に行って、泥沼化しないようにしましょう!


*「EMC受験前の適合性確認」により、適合(パス)の確率が高くなってから、全項目試験を受験すれば、前記のような、混乱状態に陥いることなく、最短ルートでCEマーキングが取得できます。


*EMC再試験を繰り返さないためのEMC試験の流れ
*1.EMCテストプラン作成と2.EMC適合性確認により、スムーズにCEマーキングを取得しましょう!
EMC再試験を繰り返さないためのEMC試験の流れ

 


EMC指令のEMC設計で重要なポイントは何か!

*EMC指令をクリアーするためには、製品の設計段階でノイズ対策を盛り込むことが必須です。
・しかしながら、WEBでは、EMC対策に関するバラバラな情報が多く、まとめたものが少ない。そこで、下にまとめました。


*EMC対策設計の重要なポイントを表に示します。


・EMC対策は下表のように、筐体、構造、回路構成、回路、基板、部品選択など、各部で対策を要します。

表.EMC対策設計のポイント
表.EMC対策設計のポイント


 

EMC試験の費用の増大を防ぐためには、受験前の適合性評価が必須です!

*CEマーキング取得において、EMC、LVD、RoHSの内、一番、試験費用が発生するのが、EMC試験の費用です。


*EMC指令のEMC試験費用はどの程度、掛かかるのか。(平均150万)


・民間のEMC試験所の場合では、1日の電波暗室やシールドルームの費用は、試験所又は規模により、20~35万円/日程度は掛かります。
・EMC指令のEMC試験では、試験項目(電磁妨害&耐ノイズ性)が多いため(6項目以上)、一般に、試験日数は3~5日掛かかります。
・更に、EMCテストレポート代(15万以上)も別途、必要です。
・上記を合計すると、合計金額は少なくても、100万前後、多い場合は200万以上も掛かかります。民間認定試験場では平均150万程度のようです。
・尚、不合格の場合は再EMC試験による費用が発生し、増大につながります。
・海外の試験所費用では、レベルはともかく日本ほどでないにしても、上記の1/3~1/2程度の模様です。但し、正確性などは不明です。
・従って、EMC試験費用を最小限に抑えるためには、1回で適合しなければなりません。
困った顔


*EMC試験費用の増大のリスクを下げるためには、受験前EMC適合性評価とノイズ対策が必須です!


*本番試験前に、よくEMCを実践し、対策ができる人(実践的専門家)による、トラブルの確率が高い試験項目を選定・評価をして、適合性を確認し、不適合の場合にはノイズ対策して、本番受験することが、ポイントです。
・尚、評論家・理論のみのコンサルでは、実践はできません。当然ながら、実践の経験のある人が必要です。
・多少の費用は発生しますが、EMCノイズ対策でよく陥る再試験の繰り返しを防ぐことが、できます。


*受験前のEMC適合性評価の効果
・追加試験費用の発生防止だけでなく、EMCノイズ対策の習得にも役立ちます。
・その結果、次の製品開発に役立ちます!


*「お問合せ

 

EMC指令の必須要求と適合評価手順はどのようなことか!

*EMC指令は「どんな製品」に適用されるのか


EMC指令は欧州(EU)指令(指令は法律)”の一つです。
・従って、このEMC指令は、EU域内で販売される電気・電子機器の全ての製品に適用されます。
・EMCはElectromagnetic Compatibilityの略で、日本では、電磁両立性、または電磁環境適合性と呼ばれています。
・現在のEMC指令は、2014年3月29日から「Directive 2014/30/EU」 になっています。


*EMC指令の「必須要求事項」は何か


・EMC指令の必須要求事項は、Annex I(付属書 I)に記載されています。
(1)必須要求事項
・機器は、次の①、②を保証するように、最新技術を考慮して設計および製造すること。
エミッション抑制: 発生する電磁妨害が、無線および通信機器または他の機器が意図する動作を妨げるレベルを超えないこと。 (電磁妨害抑制)
図.エミッション

イミュニティ: 機器の意図した使用において、予期される電磁妨害に対する耐性のレベルを有すること。
又、その意図した使用で、許容できない性能劣化なしに動作すること。(耐ノイズのこと)
図.イミュニティ

(2)固定設備の特定要求事項
・固定設備は、適切な技術的な手法を採用し、その機器の使用目的に関する条件を検討して、上記(1)の必須要求事項を満たすように設置する必要がある。


*EMC指令の適合性評価の手順はどんな流れか


・一般的に下の様な流れで、行います。
(1)対象製品に該当するEMC整合規格を選定する
(2)EMC整合規格による試験を実施

(3)EMCテストレポートを作成
(4)EMC技術文書を作成
(5)自社内部管理(モジュール)で審査
(6)EMC適合宣言書を作成
(7)CEマーキング
図、EMC指令の適合評価の流れ

EMC指令の適合評価の手順


*関連記事
CEマーキング概要と認証方法の違いについて


*「お問合せ

CEマーキングのEMC,LVD,RED,RoHSの技術文書の作成について!

*CEマーキングの技術文書の作成について解説します。


*CEマーキングを行うには、それぞれの指令のおいて、必ず、技術文書を作成し、10年保管することが義務(必須)になっています。


*技術文書は欧州当局から、トラブル等があった場合に即、提出しなければならない製品の指令適合のエビデンス文書です。


*ポイントは以下です。
・技術文書の作成は義務である。
・出荷後、10年保管しなけらばならない
・欧州の市場監視当局から要求があった場合、速やかに提出できるようにしなければならない

・作成するべき項目は、それぞれの指令内に記載されている
・決まった具体的内容の記述はないので、独自に項目の具体的な内容を考えて、作成しなければならない。
・それぞれの指令によって、共通的な項目とその指令の特有な項目がある。
尚、EMC指令またはRED指令でNBを関与させる場合は、EU型式検査の申請時にNBに技術文書を提出し、審査を受ける必要がある。


(1) EMC指令の技術文書について


・EMC指令の付属書Ⅱ、3(技術文書)項に要求事項が記載されています。


・EMC指令の技術文書に最小限、含まなければならない構成要素は(a)~(f)です。
(
a)装置の一般的な説明
(b)設計コンセプト、及び製造図面、並びに部品、サブアセンブリー、回路等の概要図
(c)それらの図面、スキーム、及び装置の操作を理解するために必要な説明
(d)適用した全部または一部EMC整合規格のリスト、更に整合規格を適用していない場合は、適用した他のEMC技術仕様のリストによる、EMC指令の要求事項を満たすために採用した解決策について
(e)EMC設計計算の結果、実施した検討結果
(f)EMCテストレポート
図.EMC指令の技術文書の構成
図.EMC指令の技術文書の構成


(2) LVD指令の技術文書について


・LVD指令の付属書Ⅲ、2(技術文書)項に要求事項が記載されています。


・LVD指令の技術文書に最小限、含まなければならない構成要素は(a)~(f)です。
(a)装置の一般的な説明
(b)設計コンセプト、及び製造図面、並びに部品、サブアセンブリー、回路等の概要図
(c)それらの図面、スキーム、及び装置の操作を理解するために必要な説明
(d)適用した全部または一部LVD整合規格のリスト、更に整合規格を適用していない場合は、適用した他のLVD技術仕様のリストによる、LVD指令の要求事項を満たすために採用した解決策について
(e)LVD設計計算の結果、実施した検討結果
(f)LVDテストレポート
図.LVD指令の技術文書の構成
図.LVD指令の技術文書の構成


*EMC指令とLVD指令の技術文書は((a)~(c)は同じです。
又、(d)~(f)はEMC面とLVD面の違いです。


(3) RED指令の技術文書について


・RED指令の付属書Ⅴ(技術文書の内容)に要求事項が記載されています。下の内容です。


・REDの技術文書に最小限、含まなければならない構成要素は(a)~(i)です。
(a)装置の一般的な説明と次を含む
 (ⅰ)外観形状、マーク、及びレイアウトを示す写真か、イラスト
 (ⅱ)RED適合に影響を与えるソフトウエア、またはファームウェアのバージョン
 (ⅲ)使用者情報、及び設置指示書
(b)設計コンセプト、及び製造図面、並びに部品、サブアセンブリー、回路等の概要図
(c)それらの図面、スキーム、及び装置の操作を理解するために必要な説明
(d)適用した全部または一部RED整合規格のリスト、更に整合規格を適用していない場合は、適用した他のRED技術仕様のリストによる、RED指令の要求事項を満たすために採用した解決策について
(e)EU適合宣言書のコピー
(f)EU型式検査を採用した場合は、関与したNBが発行したEU型式検査証明書とその付属書のコピー
(g)RED
設計計算の結果、実施した検討結果
(h)REDテストレポート
(i)第10条2項(1つのEU加盟国の無線スペクトラム使用に抵触しない)の要求に適合していること、及び梱包上に第10条10項の情報を含むか否かの説明
図.RED指令の技術文書の構成
図.RED指令の技術文書の構成


*RED指令の技術文書は(b)と(c)以外は異なるようです。


(4) RoHS指令の技術文書について


・RoHS指令の7条(b)にDecision No 768/2008/ECの附属書ⅡのモジュールAに従うことが記載されています。項目はREDの技術文書に似ています。


(a)装置の一般的な説明
(b)設計コンセプト、及び製造図面、並びに部品、サブアセンブリー、回路等の概要図
(c)それらの図面、スキーム、及び装置の操作を理解するために必要な説明
(d)適用した全部または一部RoHS整合規格のリスト、更に整合規格を適用していない場合は、適用した他のRoHS技術仕様のリストによる、RoHS指令の要求事項を満たすために採用した解決策について
(e)RoHS設計計算の結果、実施した検討結果
(f)RoHSテストレポート


・但し、RoHS指令の場合整合規格EN50581はこのRoHS指令の技術文書の要求規格であるため、RoHS指令の要求に、更にEN50581の要求が追加されます。それは以下です。


(g)製品の全般的な説明(製品カテゴリを含む)
(h)材料、部品、及び半完成品に関する文書
(i)製品中の材料、部品、及び半組立品との関係を示す情報
(j)RoHS技術文書を確立するために使用された整合規格リストまたは他の技術仕様
図.RoHS指令の技術文書の構成
図.RoHS指令の技術文書の構成


*関連記事
CEマーキングの自己認証の手順について

LVD指令・EMC指令の技術文書とEU適合宣言書の作成について!

*CEマーキングにおいては、製造企業は必ず、次の2つの文書を作り、10年間保管しなければなりません。


(1)技術文書(Technical Documentation)
(2)EU適合宣言書(EU DECLARATION OF CONFORMITY )


(1)技術文書の記載内容について
・低電圧指令、又はEMC指令の附属書に下表のような要求事項があります。
表.技術文書の記載内容


(2)EU適合宣言書
・このEU適合宣言書も各指令の附属書に記載項目が列記されています。
・下はEMC指令の記載内容です。
・尚、EMC,LVD、RoHSの適合を一つにまとめて宣言します。

(EMC指令附属書の記載)
表題:EU declaration of conformity (No Xxxx) 注(1)
1. Apparatus model/Product (product, type, batch or serial number):
2. Name and address of the manufacturer or his authorised representative:
3. This declaration of conformity is issued under the sole responsibility of the manufacturer.
4. Object of the declaration (identification of apparatus allowing traceability; it may include a colour image of sufficient clarity where necessary for the identification of the apparatus):
5. The object of the declaration described above is in conformity with the relevant Union harmonisation legislation:
6. References to the relevant harmonised standards used, including the date of the standard, or references to the other technical specifications, including the date of the specification, in relation to which conformity is declared:
7. Where applicable, the notified body … (name, number) performed … (description of intervention) and issued the certificate:
8. Additional information:
・Signed for and on behalf of:
・(place and date of issue):
・(name, function) (signature):
注:(1) It is optional for the manufacturer to assign a number to the declaration of conformity.


(3)EU適合宣言書(DoC)の例
・EUの適合宣言書の例を下図に示します。
・尚、下の例はEMC、LVD、RoHSの適合をまとめたものです。
EU適合宣言の様式の例


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