CEマーキング取得費用を削減するためには!

 欧州に電気・電子機器を輸出するには、CEマーキングが必須です。その際に、欧州認証機関の試験を利用した場合には、相当な取得費用が掛かっているのが実情のようです。
 この取得費用を削減するため、下のような「自己検証方法」を
行う方法があります


1.「自己検証方法」を利用する
・自己検証(モジュールA)でよい指令として、LVD、EMC指令(下記①,②)があります。
これらの指令では自己検証が原則として規定されています。
・相当な試験認証費等が掛かる欧州認定機関等を関与させないで、自社検証により、試験等を実施すれば、CEマーキング取得費用を削減できます。
①自己検証でよい指令
  ・低電圧指令(LVD)
  ・EMC指令(電磁環境適合性)
  ・無線機器指令(RED)
  ・RoHS指令(特定有害物質の使用制限) 等
②規定範囲外の機器は自己検証可能な指令
  ・機械指令(MD):付属書Ⅳ以外は可能
  ・圧力機器指令(PED):原則最高許容圧力0.5bar以下は適用外、又、PEDで危険分析カテゴリⅠに該当し、他の指令(機械指令・リフト指令、低電圧指令、ガス器具指令、防爆指令等)が適用されているもの。

2.「設計ノウハウを蓄積」して、1回の試験で適合させる
・多くの企業では、EMC&製品安全の知見がないため、何回の再試験や不適合による設計変更が発生しています。
・この状況を改善するためには、対象製品に該当規格に適合する設計ノウハウを習得する必要があります。
・設計ノウハウを蓄積すれば、相当な費用と設計変更費用が削減が実現できます。
3.自己検証を行うためには、どうすればよいのか。
最小限、以下(1)、(2)を実施する必要があります。
(1)規格の内容を理解と試験方法の習得が必要です。
 規格内容について理解するためには、自社内又は社外の専門家から、学ぶことになります。
 試験方法は、試験の立会時に試験方法を取得する、又は、社内外の試験経験者から学ぶ。
(2)試験機器を購入するか、レンタルする。又は公設試などで、機器を借りて試験する。又、試験レポートの雛形を購入する。
上記の試験方法を取得したら、前記で学んだ試験を実践しなければなりません。
4.自己検証の効果とデメリット
(1)主な効果
①第一の効果は試験費の大幅削減です。
②少量生産品の場合は特に有効
③スケジュールが試験所の都合ではなく、自社主体で立てられる。
 ④自社の設計、品質管理部門の規格知識レベルが大幅に向上する。
⑤次機種などへの設計ノウハウが蓄積される。
など
(2)デメリット
・第三者によるエビデンスがない。即ち、適合性の信頼がないと取られる場合がある。
・試験者の試験に対する正確度で、判定が変わってしまう可能性がある。など


参考)1.関連コスト
(1)EU等認定機関利用の認証&試験費用
・EMC試験費:数百万円~(尚。再試験時は更に2~3倍)
・LVD試験費:百万円~(尚、再試験時は更に2~3倍)
・MD(機械):数百万円~(尚、再試験時は更に2~3倍)
(2)CEマーキングの総合費用(概算300万~)
・例えば、計測・制御・実験室用の機器で、必須な指令として、EMC、LVD、RoHs等が必須です。
一般的な認証機関では、それらの総合費用は500万程度掛かっているようです。
・その他に必要な、技術文書作成、取説の翻訳を、外部に依頼すれば、更に100万程度の追加が発生しているようです。
(3)自社主体で実施した場合
・EMC試験費:試験項目一部でも自社、もしくはレンタルで対処して、コストを削減します。特に10m電波暗室を利用すると1日当たりの利用料は約30万が掛かるので、事前評価を十分に行い、1回でクリアーすることが確実になってから、電波暗室で試験します。
・LVD試験費:基本的に、電気試験設備を持つか、試験機器をレンタル、もしくは公設試験所で行うことにより、数十万で実施可能になります。


参考)認定試験機関等が行わない業務内容(メーカが作成しなければならないもの)
(1)EMC、製品安全試験等の不適合時の対策支援
・欧州認定機関(NB)、試験所等は支援しません。これは、認定機関、認定試験所は不適合時のアドバイスは禁止されているから、できないのです。
(2)適合宣言書(DOC)、技術文書(TD)の作成について
・欧州認定機関(NB)、試験所等は作成しません。従って、自社で作成しなければなりません。