一般製品安全規則 (GPSR)を発効!2023年6月12日

*2023年6月12日一般製品安全規則 (GPSR)が、発効(有効)になった。
・2024年12月13日には、移行期間が終了し、一般製品安全規則(GPSR)が強制になる。
 → 一般製品安全指令(GPSD
)は2024年12月13日に、破棄。

一般製品安全規則の発効


・a) 新規にEU市場に販売する製品は即適用される。
・b) 既に、EUに販売している製品も2024年12月13日からは適用しなければならない。
GPSDからGPSRへの移行
 図. GPSDからGPSRへの移行期間


*適用範囲
・EU法に当該製品の安全性を規制する同様の目的を持つ特定の規定がない限り、上市または入手可能となった製品に適用される → 例えば、LVD(低電圧指令)の電圧範囲外(AC50V~1000Vなど)で非該当品(AC50V未満/DC75V未満)の製品は、適用対象になる。
・製品がEU法で定められた特定の安全要求事項の対象である場合、本規則は、それらの要求事項の対象外である側面およびリスクまたはリスクのカテゴリーにのみ適用
・新品、中古品、修理品、再調整品のいずれであっても、市場に出回る製品に適用される。但し、使用される前に修理または再調整される製品であって、その旨が明確に表示されているものには適用されない。


*適用外品
(a)ヒト用又は動物用の医薬品;
(b)食品
(c)飼料
(d)生きた動植物、遺伝子組換え生物および遺伝子組換え微生物、ならびにそれらの将来の繁殖に直接関係する動植物の産物;
(e)動物の副産物および派生製品
(f)植物保護製品
(g)消費者に提供される輸送サービスの中で、サービス提供者によって直接運営され、消費者自身によって運営されない、消費者が乗車または移動する機器;車
(h)規則(EU)2018/1139の航空機;
(i)骨董品


*GPSDとSPSRの大きな違い
一般製品安全指令(GPSD)では、製造者等の義務が抽象的な記述であったが、一般製品安全規則(GPSR)では、具体的な記述になっている。


*関連URL
一般製品規則(GPSR): (EU) 2023/988条文.


*関連ページ
一般製品安全規則 (GPSR) 案を承認、発効へ!.


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一般製品安全規則 (GPSR) 案を承認、発効へ!

*一般製品安全指令 (General Product Safety Directive: GPSDー2002年施行)から、改訂される「一般製品安全規則 (General Product Safety Regulation: GPSR) 」案が承認された。
・今後、発効される。


GPSRが採択
*このGPSRは、すべてのEU加盟国で直接適用される。
・製造業者、輸入業者、販売業者は、製品をEU市場に投入する場合、GPSRの新しい要求事項を遵守する必要がある。


・GPSD(指令) 改定→ GPSR(規則):製品安全に関する規則と安全要求を強化している。
・規制内容を項目追加と具体的内容に修正するなど大幅に改定している。
・特定規制されている食品や医療機器以外のEUで販売する全て製品が対象
・サイバーセキュリティーなどのリスクやオンライン販売なども対象


1.オンラインショッピングの利用者、弱い立場の消費者をより保護する
・ 製品リコールや危険物品の撤去のために、効果的なオンライン手続き
・ 子供のような最も弱い立場にある消費者のリスクを考慮
・ 安全でない製品による事故を防ぐためのコスト(年間115億ユーロ推定)の削減
2. 域内のあらゆる種類の製品が、オンライン販売であれ、店舗販売であれ、最高の安全要件に適合することを要求
3. 経済事業者(製造者、輸入者、流通業者など)の義務および安全性評価実施徹底
・EU域内に設立された経済事業者(製造者、輸入者、流通業者など)がその安全性に責任を持つ場合にのみ、製品を販売することができる。
・製品の安全性を評価する際、最も脆弱な消費者(子供など)に対するリスク、ジェンダーの側面、サイバーセキュリティーのリスクなどが評価されることを措置を盛り込んだ。
・製造業者は、製品の技術文書を作成する。以下を含める。
 (a) 製品の一般的な説明と、製品の安全性の評価に関連するその必須特性。
 (b) 製品に関連する可能性のあるリスクの分析、およびそのようなリスクを排除または軽減するために採用された解決策。
 (c) 第 6 条 (1) 項 a で言及されている欧州規格のリスト、または第 7 条 (3) で言及されているその他の要素で、第 5 条に規定されている一般的な安全要件を満たすために適用されるもの。
第 7 条(3)で言及されている欧州規格、安全衛生要件または要素のいずれかが部分的にしか適用されていない場合、適用された部分を特定する必要があります。
4. オンライン販売における危険製品の撤去

 ・各国の監視当局は、オンラインマーケットプレイスに対し、遅延なく、またいかなる場合でも2営業日以内に、危険な製品の提供へのアクセスを削除または無効にするよう命じることができる。
 ・オンラインマーケットプレイスのプロバイダーは、危険な製品を無作為にチェックしなければならない。
5. リコール、交換、払い戻し

・ 安全性に関するリコールや警告があった場合、経済事業者(製造業者、輸入業者等)やオンラインマーケットプレイスは、特定できる影響を受けるすべての消費者に通知し、その情報を広く普及させることが義務付けられる。
・リコール通知は、消費者のリスク認識を低下させるような表現(例:「自主的」、「予防的」、「稀な/特殊な状況において」)を避けるべきである。
・消費者は、修理、交換、適切な返金(少なくとも初期価格と同額)を受ける権利について明確に知らされる。また、苦情や集団訴訟を提起する権利も与えられる。危険な製品の迅速な警告システム(「セーフティゲート」ポータル)は、安全でない製品をより効果的に検出できるよう近代化され、障害者がより利用しやすくなる。


*今後の予定(その後)
・発効する前に、議会(2023年3月予定)および理事会がこの協定を承認する必要がある。(→ 2023年3月29日承認済)
・GPSRは発効し、移行期間(18ヶ月後)からは強制になる。


*関連URL
Proposal for a
REGULATION OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL
on general product safety, amending Regulation (EU) No 1025/2012 of the European Parliament and of the Council, and repealing Council Directive 87/357/EEC and Directive 2001/95/EC of the European Parliament and of the Council.
一般製品安全指令のURL.


*GPSRの条文項目


1章 一般規定
1条 主題
2条 適用
3条 定義
4条 距離販売
2章 安全要求事項
5条 一般安全要求事項
6条 安全性の前提
7条 製品安全性の評価
3章 経済事業者の義務

8条 製造業者の義務
9条 任命代表人の義務
10条 輸入業者の義務
11条 流通業者の義務
12条 製造者の義務が他の経済事業者に適用される場合
13条 製品安全の社内整備
14条 経済事業者の市場監視当局との協力義務
15条 EU市場に上市する製品の責任者
16条 経済事業者への情報提供
17条 製品のトレーサビリティ
18条 遠距離販売における経済事業者の義務
19条 製品に関連する事故や安全問題が発生した場合の経済事業者の義務
4章 eコマースサイト(電子市場)
20条 製品安全に関するオンラインマーケットプレイスの具体的な義務
5章 市場監視と実施
21条 市場監視
22条 実施
6章 安全ゲート緊急警報システム
23条 安全ゲート
24条 リスクを伴う製品をSafety Gateで通知
25条 セーフティビジネスゲートウェイ
7章 委員会の役割と執行の調整
26条 重大なリスクを持つ製品に対するEUの行動
27条 仲裁機構
28条 消費者安全網
29条 製品安全の共同活動
30条 監視行動
8章 情報と救済の権利
31条 公的機関と消費者間の情報
32条 セーフティゲートポータル
33条 経済事業者から消費者への情報提供
34条 リコール通知
35条 救済の権利
9章 国際協力
36条 国際協力
10章 財務上の引当金
37条 財務活動によるキャッシュ・フロー
38条 EUの経済的利益保護
11章 最終規定
39条 責任
40条 罰則
41条 委任事項の行使
42条 委員会の手続き
43条 本規則の評価
44条 規則(EU)No 1025/2012の改正
45条 旧指令の廃止
46条 経過措置
47条 発効および適用


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一般製品安全指令(GPSD)のEN規格リストを更新!2022年8月12日


*本指令(GPSD)の付属書1を改正し、子供用家具や子供の使用・世話用品、体操器具などの個別規格を追加または更新している。


更新規格は以下です。
1.・EN 716-1:2017+AC:2019
 家具-家庭用子供用簡易ベッド及び折りたたみ式簡易ベッド-第1部:安全要求事項.
2.・EN 914:2020
Gymnastic equipment – Parallel bars and combination asymmetric/parallel bars – Requirements and test methods including safety’
3.・EN 914:2020
体操競技用具-平行棒および非対称/平行棒の組合せ-安全性を含む要求事項および試験方法
4.・EN 1130:2019/AC:2020’
子供用家具 – ベビーベッド – 安全要求事項および試験方法
5.・EN 1272:2017
育児用品-テーブル付き椅子-安全要求事項および試験方法
6.・EN 1400:2013+A2:2018
Child use and care articles – Soothers for babies and young children – Safety requirements and test methods’
児童用及び介護用品-乳児及び幼児用保母-安全要求事項及び試験方法
7.・EN 1466:2014
Child use and care articles – Carry cots and stands – Safety requirements and test methods
EN 1466:2014/AC:2015’
子供用およびケア用品 – キャリーコットおよびスタンド – 安全要求事項および試験方法
8.EN ISO 9994:2019
Lighters – Safety specification (ISO 9994:2018)’
ライター-安全仕様(ISO 9994:2018)
9.EN 14988:2017+A1:2020
Children’s high chairs – Requirements and test methods
子供用ハイチェア – 要求事項および試験方法
10.EN 16120:2012+A2:2016
Child use and care articles – Chair mounted seat’
チャイルドケア用品 – チェアマウントシート
11.
EN IEC 62368-1:2020/A11:2020
Audio/video, information and communication technology equipment – Part 1: Safety requirements
オーディオ/ビデオ、情報および通信技術装置 – Part 1: 安全要求事項
注):但し、EN IEC 62368-1:2020/A11:2020 の 3.3.19 「音響暴露」および 10.6 「音響エネルギー源に対する保護」節のみに限定。


*関連記事
COMMISSION IMPLEMENTING DECISION (EU) 2022/1401.


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一般製品安全指令(GPSD)のEN規格は何か!2022年8月12日

*2022年8月12日時点の一般製品安全指令のEN規格は、下表です。


表1  GPSD EN規格リスト
GPSD 整合規格リスト-1

GPSD 整合規格リスト-2


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