EMC指令の評価とリスク分析!

*EMC指令のリスク分析とアセスメントについては、EMC指令の4.2項に記述されている。
*EMC指令でのリスクは付属書Ⅰ(EMC必須要求事項)に記載の(a)EMI(電磁妨害)、及び(b)ノイズ耐性(イミュニティ)のことです。
そして、4.3項に記載の「EMC評価(試験)」は関連するEMC環境を考慮し、実施しなければならない。
*尚、この評価に際して、強制的に、第三者機関の関与は要求しない。
従って、全ての場合で、自己責任管理ができます。


*下の図はEMC指令のEMC評価の手順です。


宮崎 青島

製品安全の重要な組立要素!

重要安全部品の選定と、同様に重要な設計作業は、製品の「組立要素」です。


以下についての設計時点での安全対策の考慮が必要です。
(1)筐体(金属/プラスチック)
(2)回路の分離
(3)接地とボンディング
(4)耐火性および難燃性
(5)回路ボード
a)回路ボード障害の伝播
b)回路基板とPCB規格
(6)インターロック
(7)可動部品
(8)EMC対策
(9)圧力部品
(10)保守性


設計段階、試作機での、上記のチェックを確実に行うことが重要です。
即ち、不具合による「後戻り作業(再設計&再試験)」による、「コストアップ(開発費増大)、試験期間長期化等(出荷延期)のトラブル発生」の防止になります


*名古屋城

食品加工機械のCEマーキングの流れ!

*食品機械を初めて欧州に輸出する場合は、欧州のCEマーキングを行うことが必要です。
*特に日本では、明確な規制がないようです。従い、欧州の法令に適合できていないのが、実情のようです。
*一方、欧州では、不適合製品には、各国で「ペナルティとリコール」があります。正規に対応しなければなりません。


*食品機械のCEマーキングの流れは下の図のようになります。


藤沢:桜

製品安全技術の習得は大切!

*企業は安全な製品を製造するためには、技術者の能力向上のために、製品安全の教育のために投資しなければ、企業の発展はできなくなっていきます。
*更に、技術者自身も、グローカル製品の開発にあたり、外国の技術者と対等に開発に携わるためには、必須な知識となっていきます。


・グローカルな製品を開発するエンジニア、及び関連者は以下の知見が必要になります。

・竹橋

会社ホームページに英語ページを作成したら、CEマークが必須です!

会社ホームページに「英語ページを作成する」企業が増えています。
確かに、問合せが増えるのですが、欧州等の顧客から、まず、CEマーキングを取得できていますかとの問合せがあります。
この時点で、取得されていないと、商談成立の可能性が低くなります。
慌てて、CEマーキングをしようとしても、製品がすぐに対応できないのが、現実です。


そこで、会社のホームページに英語ページを作成したら、「CEマーキングの対応」を行いましょう!


下のような流れで実施します。
(1)その掲載製品は国際規格(IEC,ISO)に該当するかどうかを調べる。
(2)該当規格の要求事項の内容を理解する
(3)要求事項の内容を「製品仕様」に定義する
(4)リスクアセスメントを行う
(5)製品設計において、IEC、ISOの内容を盛り込む。
(6)重要安全部品の選定を慎重に行う。
(7)製品を製造
(8)試験を実施。
(9)技術文書を作成する。
(10)CEマーク貼付


又、「各種展示会」において、海外バイヤーから、「CEマーキング取得していますか」の質問が多くあります
従って、展示会への出展前に、対応を考えておく必要があります。


*製品開発の当初から「グローカル製品」化が、「企業発展のため」に必要です。
「グローカル製品」とは、地域限定(ローカル:国内)ではなく、世界(グローバル)の両方に対応した製品のことです。
・横浜(ランドマークタワー)

自己適合宣言は、自己検証を優先する!

CEマーキングの「自己適合宣言」、「自己認証」、「第三者認証」について、説明します。


1.「自己認証」
自社で各指令の適合性を検証して、自社で認証し、「自己適合宣言」するものです。
この自己検証の指令の主なものは次です。
・LVD(低電圧指令)
・EMC指令
・RoHS指令
・RED(無線機器指令)


2.「第三者認証」:
自社で検証するのではなく、欧州の認定機関の関与による検証により、「自己適合宣言」を行うことです。
この第三者認証が必要な法令として、MDR(欧州医療機器規則)、IVDR(体外診断用医療機器規則)では必須となります。


3.「自己適合宣言」:
上記の1.2.のいずれであっては、製品は欧州の法令に適合していることを宣言することで、自己適合宣言書を作成します。


4.コスト、期間:
1(自己認証)と2(第三者認証)では、2では第三者が必ず、関与しますので、①コスト、②期間は多くなります。


5.検証の選択:
法令(指令、規則等)で第三者認証が要求されているか?


6.欧米、中国の企業は自己検証を優先している:
上記1~4より、第三者認証が要求される指令・規則でなく、「LVD、EMCのような自己検証で可能な指令」においては、多くの欧州企業では自己検証で自己適合宣言を行っている。
以上


熱海梅園

ロボットの安全規格検証の流れ!

ロボットの安全規格検証は次の状況です。
・工業用として働く産業用ロボットの安全規格はISO10218-1及びISO10218-2です。
・日常生活を支援するロボットの安全規格はISO13482です。


*ISO13482の安全検証の流れは次のようになります。
(1)機械類の安全性規格(ISO12100)によるリスクアセスメントを実施
(2)この安全性要求事項に対処するために、①本質安全設計、②保護方策、③使用上の情報(マニュアル記載)による3ステップにより、リスク低減プロセスを実施
(3)保護方策を制御回路を使用して行う場合は、次を実施
①機械の安全性制御システムの安全規格ISO13849-1に基づき単位時間当たりの危険側故障確率が要求するパフォマンスレベル(PL)を満足するか、②機械類の安全計装システムの実装に関するIEC62061に基好き安全健全性レベル(SIL)が要求レベルを満足しているかを検査
(4)要求の試験を実施と、妥当性を確認する
(5)マニュアルに使用上の情報を明記


参考:日本でのロボットに関する安全規格と規則

以上です。

接地漏れ電流の試験について!

製品安全規格の漏れ電流試験は「接触電流と接地漏れ電流」の両方があります。これらの漏れ電流の国際規格はIEC60990です。
このうちの「接地漏れ電流」の測定が、計測メーカによっては、このIEC規格の測定に合致していないようですので、注意が必要です。


正式な名称は次です。
・接地漏れ電流:保護伝導電流( protective conductor current)
・接触電流(touch current)


IEC規格名称
・IEC 60990:2016(Methods of measurement of touch current and protective conductor current)


IEC60990では下のように記載されています。具体的な図は有りません。
・保護導体電流を測定は、保護接地線に低抵抗(IEC60990:0.5Ω)の電流計をシリーズに入れて、電流を測定します。

絶縁トランスは、測定系電路と測定系以外の電路を分離して、測定系以外の系統で発生している漏れ電流を除去するためのものです。
以上です。

機械の電気装置規格(IEC60204-1)の検証試験等!

機械の電気装置の製品安全規格である(IEC60204-1)の検証試験(18章)、及び測定項目は以下の項目です。


1.検証試験(18章)
・電源自動遮断による保護のための条件の検証(18.2項):保護ボンディング導通試験他
・絶縁抵抗試験(18.3項)
・耐電圧試験(18.4項)
・残留電圧保護(18.5項)
・機能試験(18.5項)
2.上記の他の試験項目
・主電源試験(入力)(4.3項)
・温度上昇試験(7.2.7, 16.2.2項)
・接地漏れ電流(8.2.8項)

規格適合のための費用の削減!

海外規格等(CEマーキングなど)を取得する場合の発生費用、ノウハウ蓄積、取得期間、担当者の負担等について、検討しました。
・CEマーキング、IoT、機械、ロボットなどの規格等に適合する場合に、多くの企業は「規格取得に多くの費用だけでなく、相当な時間が掛かっている」のが現状のようです。
・また、費用と期間が掛かった割には、「EMC、製品安全面での能力向上が上がっていない」状態にあるようです。
・費用と期間の一例:
 -CEマーキング(EMC&LVD&RoHS:約5百万、6カ月以上)
-ロボット認証(MD(Risk assessment
/Safety)&EMC&RoHS:千万以上、6カ月以上)


1.海外規格取得等を取る場合には3つの選択がある。
(1)外部(試験所等)に全部を依頼する。
(2)自社で可能な部分は実施し、その他は外部に依頼する。
(3)自社でほとんどを実施


上記の3パターンについて、検討すると下表のようになります。

2.考察
2.1費用と期間について
(1)のケースで、産業機器の例では、EMC試験と製品安全等、又、技術文書作成(EMC,LVD、RoHS)で外部によって、異なるようです。産業用機器の一連の費用は、5百万程度、6カ月以上は掛っているようです。
(2)のケースで、特にEMC試験は、自社で電波暗室等の設備がないため、外部試験所(150万以上)を使用し、その他の試験は、公設試などを利用すると、前記(1)よりは、削減できます。
(3)のケースは公設試などの利用により、EMC試験費を抑えて、LVD、RoHSも自社で技術文書作成も行うことで、費用と期間を最小化にすることができます。
2.2社内ノウハウ、技術向上
(1)のケースでは、試験所等主導のため、ほとのど、残りません。相手次第になります。更に、ノウハウがたまりずらく、「EMCやLVD試験で何度も不合格になりのため再設計、再試験が発生している」ようです。
(2)のケースでは、EMCは前記(1)とあまり残りませんが、製品安全試験、や文書作成を自社でやれば、EMC以外は、残ります。
(3)は明らかに蓄積されていきます。そして、「技術向上」にもなります。
2.3取得期間
これは一般的に、以下になるようです。
(1)全部、相手次第で、一般的に長期期間(6カ月以上)掛かっているようです。
(2)一部(EMC試験等)は相手まかせだが、その他は自社ペースで、進捗できます。
(3)自社ペースで進捗できます。


3.まとめ
・取得費用の高コスト、長期期間がかかるだけでなく、自社技術のノウハウの非蓄積等、改善すべき点が多くあります。
・多くの企業は今後も「海外規格取得にむだな費用と時間ロスの発生」だけでなく、「社内技術蓄積や技術向上にも問題」が続きます。
・従って、上記について、取得の計画時に、取得計画の検討とスケジュールを決定することが必須です。
・そこで、「自社でほとんどを実施する自己検証」で行うことが重要です!。


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