マルチメディア機器のエミッション規格(EN55032)の概要!

EN55032:2012(CISPR32:2012)は「マルチメディア機器」のエミッション規格です。
・CISPR22(IT機器のエミッション)をベースにCISPR13(放送用受信機と関連機器のエミッション)から特有の箇所を取り込んだ規格になっています。


・欧州EMC指令では、EN55032:2012が2012年12月5日に発効されており、2017年3月5日から強制になっています。


1.EN 55032:2010(CISPR32)の概要
(1)測定方法
CISPR22を基本に、周辺機器を接続し、通常使用状態での、即ち、「システム状態の測定」が要求されています。
(2)CISPR13から測定項目を追加
放送用受信機の①チューナポート入力電圧測定、および②ビデオ変調出力電圧測定です。
(3)1GHzまでのエミッション測定距離は2パターン
3mと10mの測定を許容値があります。
(4)1G-6GHzのエミッション測定を追加
(5)有線ネットワークポートの伝導妨害測定を追加。
(CISPR22の通信ポートの伝導妨害のこと。)
尚、受信機のチューナポート、及びアンテナポートの伝導妨害測定も要求されています。
2.クラス分け(住宅環境使用、及び、それ以外での使用)
①住宅環境で主に使用することを意図している製品はクラスB。
②それ以外はクラスA
3.複数の測定法が規定されている場合の選択
・そのどれかの測定法で適合すればよいようです。
尚、再試験の場合はその選択した測定で行わなければならない。
4.試験時のモニタ機器の表示内容
・複雑度によって4つのパターンが規定されています。
5.EMCテストレポートに記載すべき情報について
・「付属書のF」に参考として記載されています。
6.試験ポート構成が定義されています。(下図)
7.許容値について
付属書Aの「表」に規定されています。
①エンクロージャーポート:表A.2,表A.3,表A.4,表A.5,表A.6,表A.7
②AC電源ポート:表A.8,表A.9
③DC電源ポート:要求なし
④有線通信ポート:表A.10,表A.11
⑤信号・制御ポート:要求なし
⑥アンテナポート:表A.10,表A.11
⑦放送受信機チューナポート:表A.12
⑧RFモジュール出力ポート:表A.12
⑨光ファイバーポート:表A.11
(1)放射エミッション
①-1.クラスA機器:30-1000MHz

①-2.クラスA機器:1-6GHz

②-1.クラスB機器:30-1000MHz

②-2.クラスB機器:1-6GHz

③FM受信機

(2)伝導エミッション
①クラスA機器:適用ポート;AC電源

②クラスB機器:適用ポート;AC電源

③クラスA機器-非対称モード:適用ポート;有線ネットワーク、光ファイバ、アンテナ

④クラスB機器-非対称モード:適用ポート;有線ネットワーク、光ファイバ、アンテナ、放送受信チューナ

⑤クラスB機器-差動電圧:適用ポート;TV放送受信チューナ、RF変調器出力、FM放送受信チューナ

投稿者: ESTCJコンサル

EMC/製品安全・コンサルタント