「新機械規則の技術文書」の内容は!

*機械指令から機械規則に変更に伴い、「技術ファイル」から「技術文書」に名称変更
 ・技術ファイル(機械指令) ⇒名称変更⇒ 技術文書(機械規則)


*「機械規則」の「機械の技術文書」項目は下図です。


機械規則の技術文書


 

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機械規則と機械指令の変更点は何か!

*機械規則(EU)2023/1230は、移行期間を経て機械指令(2006/42/EC)に代わる新しい機械に関するEU法です。
 機械指令(MD) ⇒(移行期間) 機械規則(MR) 
・既に、「2023年7月19日」から、移行期間に入っています。
(移行期間:2023年7月19日より2027年1月14日まで)


*大きな変更点


(1)この機械の法律が「指令から規則に変更になったこと」
 ・機械指令とは異なり、新しい機械規則は全てのEU加盟国に「直接適用」され、加盟国で異なる規定はない。
(2)「条文」が増加し、「具体的な要求事項」が大きく増加
 ・(条文の増加: 29条から54条 )

(3)機械の製造業者、輸入業者、販売業者に対する新しい要件を追加
  ・機械規制が機械指令より「具体的な規定」を追加
(4)「高リスク品カテゴリ規定」と「NB認証(適合性モジュール)」の見直し
(5)「サイバーレジリエンス要件」を追加


*その他の変更点


以下の項目が変更されています。
(1)適用範囲の追加
 ロボットや製造用 3D プリンターなどの高度にデジタル化された製品を追加
(2)高リスク機械(パートA等)の明確化と特定適合評価(欧州NBの関与)の特定の記述
(3)製造業者の義務:具体的な要求を追加
(4)適合性評価手順の決定:決定方法の変更
(5)「必須健康&安全要件」の「附属書のNo.変更」と「要件の追加」
  (「サイバーレジリエンス要求(1.1.9項)などの要件」が追加)
(6)名称等の変更
 ・機械(指令) ⇒ 機械および関連製品(規則)
 ・危険(指令) ⇒ リスク(規則)
 ・技術ファイル(指令) ⇒ 技術文書(規則)


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「EU,新機械規則」への適合方法は!

*「機械規則における適合のステップ」は6つです。


1.「機械規則」に該当の確認
 製品が機械規則の対象となるかどうかを確認する。
 (機械規則の適用範囲・定義により、確認する)
2.「適合評価モジュール」の決定
  機械規則の附属書Iにより、モジュール(適合評価方式)が定められており、適切なモジュールを選択する。
  (EU認証機関(ノーティファイドボディ)による評価や試験を受ける必要があるモジュールもある。
3.「整合規格」の選択

 機械規則に定められた整合規格の中から、製品に該当する規格を選択し、特定する。
 (製品により、複数の規格が該当する場合がある。)
4.設計・製造
 a)機械規則の附属書 III 「必須の健康および安全要件」に従って、チェックし、対応する。
 b)リスクアセスメントの実施し、リスクを低減し、結果を記録する。
 c)機械規則の整合規格の要求に従って、設計・製造を行う。
 d)機械規則だけでなく、製品に関連する他の法律(EMC、RoHSなど)の整合規格の要求に従って、設計・製造を行う。
 e)機械の取り扱い説明書、の作成
 f)選択モジュールに従った品質管理システムの構築と実施
 g)銘板(CE マークなど)を貼付
5.試験とエビデンス資料のまとめ
 a)モジュールに従った各種試験・検査の実施
  b)テストレポート、リスクアセスメント結果などのエビデンス資料を確保する。
6.技術文書及びEU適合宣言書の作成と保管
 a)技術文書は附属書Ⅳの内容による作成
  b)EU適合宣言書は附属書Ⅴの内容による作成


*関連URL
機械規則(原文):(EU) 2023/1230 ).


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