日本企業は欧州内に任命代理人等の設置が必須! 2021年7月16日から施行

・「市場監視と製品のEU法遵守」に関する法律:Regulation (EU) 2019/1020を公示しました。
・この法律適用は「2021年7月16日」から、施行 


*「重要点」:「EU域外の第三国メーカ」は「欧州に支店、EU輸入業者経由、EU内に任命代理人設置済(下図②③④)」がない場合は、今後、EU任命代理人を設置しないと、輸出できなくなる。
・4.4条には「経済事業者(②、③、④、⑤)の名前、登録商標または登録商標、および住所を含むEU内連絡先を、製品またはそのパッケージ、小包または添付書類に記載されなければならない。」の規定がある。
・従って、製品の包装箱などに「EU任命代理人(EU-REP)の連絡先(名前&住所)」がない場合には、通関で破棄される恐れがあるようです。
・インターネット販売(eコマースなど)をしている企業も、同様に必須である。
・任命代理人(Authorised representative):EU内の会社又は個人でもよい。

・即ち、下図のごとく、①直接の販売は不可です。

EU任命代理人の役割
図1.EU任命代理人の設置と必要性
 (EU第三国メーカは①はNG、②~④はOK)

*この法律の対象製品は電気・電子機器だけでなく、多くの各種製品も対象(70製品分野)です。
・食品、飼料、ヒトおよび獣医用の医薬品、生きた植物および動物、ヒト由来の製品、および植物および動物の将来の繁殖に直接関係する製品以外の製造品に関する「付属書Iに記載されている法律の製品分野」で「70の法律」が対象である。
・機械指令(表1No.5)・EMC指令(表1.No.12)・LVD指令(表1.No16)・無線機器指令(表1.No.17)、RoHS(表1.No.8)の製品も該当している。
 尚、下表は一部ですので、本規則で確認ください。
 表1.対象製品の主な製品分野:注)附属書Ⅰー全部で70製品分野が該当する。
市場監視の対象法律(一部)
*EU任命代理人の連絡先情報を表示する必要があります。
(尚これは、製品、そのパッケージ、小包、または付随する文書に行うこと)


*参考:EU認定(任命)代理人の定義・選定/契約/費用等:
 ・「任命代理人」(Authrised Representative)とは、EU域内で設立された「自然人または法人」で、関連するEU調和法または本規則の要件に基づく製造業者の義務に関して、「特定の業務を代行する」よう製造者から書面による委任を受けた者をいう。
 ・尚、本EU任命代理人は特別な「資格は不要」であり、「EU内に住んで知るの個人」でもよい。この場合も、製造業者(メーカ)が、業務内容(EU代理人の義務)を契約し、任命すること)で設置できる。
 ・EU任命代理人の年間費用は様々です。非常に高いところもあるようです。(大手会社は主に高額)
 ーLVD/EMC/MD/RED等の任命代理人の業務は、頻繁・高度な業務ではなく、一般的には(3万~20万/年)が相場のようです。即ち、よく、任命代理人契約書の打合段階で、見極めが必要です。
 注):医療機器規制(MDR)の「MDR認定代理人」は今回の任命代理人の義務とは異なり、行うべき業務・義務が多く、MDRで資格/経験などが要求されています。欧州MDR公認代表者協会(EAAR) などがあります。


*本規則(EU市場監視規制)の重要な要求事項!
上記以外に重要な要求事項が第4条に規定されている。それは、EU市場への製品の販売する経済事業者に次のことを要求している。
(1)経済事業者はEU内に存在。
(2)必要なすべての適合宣言と技術文書を維持し、その文書を、特定の製品に適用される法律で要求される期間、市場監視当局が利用できるようにする。
(3)当局の要求に応じて、適用されるすべての規制および要件への準拠を実証するために必要なすべての情報および文書を市場監視当局に提供する。
(4)製品が安全上のリスクをもたらす可能性がある場合は、市場監視当局に問題を迅速に通知する。そして、当局と協力して、コンプライアンス違反の場合に直ちに是正措置を講じたり、製品に関連する緊急のリスクを軽減する。
(5)規則の第4.4条には、経済事業者がその製品が経済事業者の名前と連絡先情報に関する情報を提供することを確実にするための措置を講じること。この情報は、製品自体、製品のパッケージ、または製品に付属のドキュメントで行う。
*下図2のような状態になる
市場監視と経済事業者の責務
図2. 市場監視の強化と経済事業者の責務


この法律(規則)のURL
REGULATION (EU) 2019/1020 OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL of 20 June 2019
:「(製品の市場監視と製品の法令遵守に関する指令(2004/42/EC) の改正」


ご注意


一般機器と医療機器の認定代理人(European Authorised Representative)はレベルが異なります。
 →
医療機器の認定代理人(European Authorised Representative)は「医療機器について経験がある資格者(認定代理人)が従事すること」になっている。
 一方、一般の任命代理人は特別資格がなくても、EU内の法人または個人でもなれるようです。
注)契約に当っては、「契約内容を十分に精査する」必要があります。

・悪徳認定代理人:各国当局からの要請に応じて対応するときに、所有している技術資料等を人質に多額の追加手数料(弁護士への依頼費用)を製造者に要求する事例もあるようです。
EU認定代理人を委任する場合は信頼できる企業であること、又、そして料金/EU認定代理人の責務等に関する契約内容を十分に精査することが大事です。


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投稿者: EMC & Safety コンサルタント

*EMC&安全コンサルタント ・iNARTE認定エンジニア(EMC & Safety)、都産技研(MTEP専門相談員)