サイバー レジリエンス法で、NB認証が必須なデジタル製品は何か!

*本EU法では、NB認証が必須な「重要デジタル製品(インターネット通信製品)」がある。
・「重要デジタル製品」に指定されていない場合は自己宣言、またはNB認証の選択が可能である。


*NB認証の可否について


1. 「重要なデジタル製品以外のデジタル製品」
  ・本法の付属書Ⅲに記載のないデジタル製品
  → 自己適合宣言、又はNB認証かを選択できる。

2.「重要なデジタル製品クラスI(低リスク)製品
  a) EUCCやE欧州整合化規格に適合する場合
   → 
自己適合宣言、又はNB認証かを選択可能
     b) EUCC準拠やEN整合規格に適合していない場合
         → NB認証の取得が必須
3. 「重要なデジタル製品クラスII(高リスク)製品
   → NB認証が必須である。


*重要デジタル製品(クラスⅠ、Ⅱ)に指定されている機器


・付属書Ⅲに記載されているデジタル製品である。(クラスⅠ、Ⅱ分類)
・下図の製品が重要なデジタル製品に該当する。
・事前に「インターネットセキュリティ対応」を検討しておくことを推奨します!
サイバー レジリエンス法の重要デジタル製品


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機械指令のリスクアセスメント手順の流れ!

*機械指令では、リスクアセスメントの実施が必須要求事項です。


機械指令の付属書Ⅰ(健康/安全必須要件)のレビューと主に実施します。
・機械指令のリスクアセスメントは、本指令の整合規格である「ISO 12100:機械のリスク評価とリスク低減」に基いて、実施する。


1.「機械指令のリスクアセスメント」の手順


  図. 機械のリスク評価とリスク低減の流れ(ISO 12100,関連No)

機械指令のリスクアセスメント

・(0)第一に、機械の制限を5.3項により、決定する。
・(1)5.4項、及び付属書Bを参考に「特定の危険源」を同定する。
・(2)5.5項を参考に、特定の危険源のリスク度合い(厳しさ、発生頻度)を見積もる。
・(3)リスク評価により、「特定の危険源」の許容レベルを決まる。
・(4)「特定の危険源」の許容レベルは許容できるかどうかを判定する。
・(5)許容できない場合はまず、6.2項の「本質的安全方策」を適用できれば、採用する。
・(6)(5)の本質的安全方策ができない場合は、6.3項安全防護および付加保護方策を適用する。
・一つの危険源のリスクアセスメント(1)~(6)が終了したら、次の「特定の危険源」のリスクアセスメントを実施する。


2.「リスクアセスメント及びリスク低減」の文書化


・実施した手順及び結果を下の内容で文書化しなければならい。
a)機器の限界(範囲)の決定
 ・仕様、限界、意図する使用目的等
 ・前提条件(例えば負荷、強さ、安全係数)
b)危険源の同定
 ①危険状況の識別
 ②評価の際に検討した危険事象
c)リスク評価の基になった情報
  ①使用したデータおよび情報源
   (事故歴、同様の機器から得られる経験)
  ②使用されるデータおよびリスク評価への影響に伴う不確実性
d)保護対策によって達成すべき目標
 ・許容できるレベルを記載
e)保護手段   排除した危険、およびそのリスクを軽減に実施した方策
f)残留リスクとその方策
 ・機器に警報機能を設置
 ・機器に警告表示
 ・取扱説明書に記載


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機械指令で最初に確認すべきことは何か!必須健康安全要件

*機械を設計・構築する上で、最初にレビューしなければならないことは、機械指令の付属書Ⅰ(機械の設計および構造に関する「健康/安全必須要件」)です。
・開発時点でレビューしよう!


*1章から6章で構成され、下のように分類されています。


・1章(健康・安全に関する必須事項):全ての機械に適用
・2章(特定カテゴリー機械に関する必須事項):食品機械、化粧品または医薬品用の機械、手持ち式および/または手誘導式の機械、ポータブル固定およびその他の衝撃機械、木材および同様の物理的特性を持つ材料を加工する機械
・3章(移動性機械に関する必須事項):モビリティ機械
・4章(リフティング機械に関する必須事項):昇降機械
・5章(地下作業用機械に関する必須事項):地下作業用機械
・6章(人のリフティング機械に関する必須事項):人のリフティング機械


*この「必須健康安全要求事項用チェックリスト」の例


・下のようなチェックリストを作成して、確認します。(一部:P1/41のみ)
必須健康安全要求事項のチェックリスト例

尚、次は上表1.の「リスクアセスメント(EN ISO 12100)の実施」です!


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機械指令(MD)の整合規格リストが更新されています!2022年4月7日付

*この更新に関係する機械は以下です


・クレーンの油圧シリンダ:EN 13001-3-6:2018 + A1:2021
・家庭用電気機器:EN 60335-1:2012 / A15:2021
・バッテリー駆動のロボット電気芝刈り機:EN 50636-2-107:2015 / A3:2021
・音響-機械設備から放出される騒音-おおよその環境補正を適用したワークステーションおよびその他の指定された位置での放出音圧レベルの決定:EN ISO 11202:2010 / A1:2021
・固形燃料用の暖房ボイラー、手動および自動で燃焼、最大500 kWの公称熱出力ー用語、要件、テスト、およびマーキング:EN 303-5:2021
・リアロードされたごみ収集車:EN 1501-1:2021
・サイドロードごみ収集車:EN 1501-2:2021
・フロントロードされたごみ収集車両:EN 1501-3:2021
・ごみ収集車両用の吊り上げ装置:EN 1501-5:2021
・テールリフトー車輪付き車両に取り付けるためのプラットフォームリフト:EN 1756-1:2021
・高圧ウォータージェット機:EN 1829-1:2021
・航空機の地上支援装置の燃料供給装置:EN 12312-5:2021
・リフト用より線ロープ:EN 12385-5:2021
・トラックミキサー:EN 12609:2021
・クレーンの安全性:EN 13001-2:2021
・軽量オフショアクレーン:EN 13852-3:2021
・木工機械:EN ISO 19085-1:2021
・林業および園芸機械ー内燃エンジンを備えた携帯型ハンドヘルド機械の騒音試験:EN ISO 22868:2021
・機械の安全関連制御システムの機能安全:EN IEC 62061:2021
・土木機械:EN 474-1:2006 + A6:2019


*関連URL


COMMISSION IMPLEMENTING DECISION (EU) 2022/621 of 7 April 2022.
・(amending Implementing Decision (EU) 2019/436 as regards harmonised standards for truck mixers, cranes and other machinery drafted in support of Directive 2006/42/EC of the European Parliament and of the Council)


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産業用装置や機械の組込機器はCEマーキングを要求される!

*「産業用装置/機械」に、下表のような多くの産業用機器が組込まれる
・「組込み機器」は、CEマーキング取得が必須です。
・下表の指令と整合規格への適合が要求される。


・下表は、主な産業装置/機械に組込み機器において、適合要求になる指令です。
産業装置&機械に組込む機器に対象になる指令


*関連URL
 LVD指令サイト.


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建設機械のEMC規格はEN ISO 13766-1が強制! 2021年6月30日

*EU、EMC指令において、建設機械のEMC規格が更新されています。
破棄!:EN 13309:2010 「建設機械で 内部電源を持つ機械」のEMC(2021年6月30日に破棄)
    ⬇
有効!:EN ISO 13766-1:2018(建設機械で内部電源を持つ機械のEMC-第1部。典型的な電磁環境条件の一般EMC要求)ー2021年7月1日から強制


*一方、EU、機械指令で、EN ISO 13766-2:2018(建設機械で内部電源を持つ機械のEMC-第2部。典型的な電磁環境条件の機能安全のための追加EMC要求):2019年3月19日から有効!


1.建設機械(EN ISO 13766-1):2つのEMC 評価方法
建設機械のEMC の評価は、以下(1),(2)のいずれか、あるいはその組み合わせによって行なう:
(1) 機械全体を試験する。
(2) 機械の大きさや環境条件などのために機械全体のイミュニティ試験が困難な場合、ESA を試験する。:機械に組み込まれる全てのESA がこの規格への適合が確認されたものであれば、組み立てられた機械に対するEMC 試験は不要となる。だが、この場合も機械のレベルで組み合わされた最終的なシステムのインテグリティを試験することが推奨される。
2.機械、またはESAの試験項目
建設機械のEMC試験項目


3.EN ISO 13766-1の体系図
建設機械のEMC(ISO 13766-1)体系図
・限度値は付属書Aに記載
・測定方法は付属書B、C、D、Eに記載
・試験機の構成については付属書Fに記載


*関連URL
EMC指令の公式サイト.


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機械指令の新しい電気機器安全規格である「EN 60204-1:2018」が必須になる!2021年10月2日

*機械指令において、機械電気装置の安全規格は旧版「EN 60204-1:2006 + A1:2009」から新版「EN 60204-1:2018」に2021年10月2日、置き換わります。
・この規格EN 60204-1は重要な機械安全規格の1つであり、色々な機械の電気機器に適用されます。
・機械メーカー、コンポーネントメーカー、エンドユーザー、メンテナンスエンジニアは、電気機械の安全性適合のために、理解が必要となります。


*重要な変更点


*この規格には旧版から重要な変更なものは下の事項です。
 ・パワードライブシステム(PDS)に関する用途を取り扱うための要求事項の追加
 ・EMC要求事項の改定(4.4.2)
 ・過電流保護の要求事項の明確化(7.2)
 ・電気機器の短絡電流定格の決定に関する要件の追加(7.10)
 ・保護接合(ボンディング)の要求事項、と用語の改訂(8.2)
 ・9章の再構成と改訂(PDSの安全なトルクオフ、緊急停止、制御回路保護に関する要件等)
 ・制御装置のアクチュエーター記号の改訂(表2,3)
 ・技術文書の要求事項の改訂(17)
 ・現行の国別の特殊条件、規範規格及び引用参考文献の全面的な更新


*EN 60204-1:2018体系図
EN 60204-1:2018体系図


*機械指令の整合規格リストは本サイト「便利リンク」ページ、3項(4)MD(機械)指令のURLより、MDの整合規格リストを参照ください。


*関連URL
OJ L 102 – 02/04/2020.


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*IEC 60204-1:2018適合の支援をしています。

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機械のCEマーキング取得に、必須な指令は何か!

*機械を欧州に輸出するために、「機械指令だけでなく、該当する必須な適合指令は機械装置の機器の構成・環境などにより、追加される」。
・当然、機械指令の適合ももちろんのこと、これらの関係するEU指令も遵守しなければなりません。


*機械装置の「実装する機器・環境」により、追加される。
EMC指令など、他の指令にも適合が必須です
1.基本
・機械指令(MD)
・RoHS指令:大型固定機械は除外
2.電気電子機器を実装している場合
・EMC指令
・低電圧指令(LVD): 
 備考)実装している電気機器はLVD適合が要だが、「MD該当機械の適合は適合宣言書内にLVD適合の宣言はしない」ことが1.5.1項で規定されている。
3.無線機器・回路を搭載している場合
・無線機器指令(RED)
4.その他
・圧力容器指令(PED):圧力0.5bar超機器
・防爆指令(ATEX):防爆環境で使用する機器
・医用機器規則(MDR):医用機器

機械のCEマーキングで必須な指令
・図.機械のCEマーキングに必須な該当指令


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機械指令の技術ファイルはどの様に作成すればよいか!

*機械指令の「技術ファイル(Technical file)」はどの様な構成と内容は!


・機械指令の技術文書は「技術ファイル(Technical file)」と称しています。
 (尚、LVD,EMC指令の技術文書と記載内容が異なります。)
・この技術ファイルについては付属書ⅦーA(機械の技術ファイル)に記載されています。
 ・また、機械の一部として機能する機械は「関連技術文書」についても、付属書ⅦーB(関連技術文書)に記載されています。


*機械指令の技術ファイルは下の①~⑩で構成で作成する。


(1)技術構成ファイルの構成と内容
①機械の概要説明、
②機械の全体図と制御回路の図、および機械の操作を理解するために必要な説明
③機械の本質的な安全衛生要件への適合性を確認するために必要な、詳細な図面、計算ノート、テスト結果、証明書など
④以下の(ⅰ)~(ⅲ)の手順によるリスクアセスメント文書。
 (ⅰ)機械指令の附属書Ⅰ「本質安全チェックリスト」結果
 (ii)リスクを低減するために実施された保護手段の説明、および、  
 (ⅲ)残留リスクの記述

⑤本装置の該当規格および技術標準
⑥テストの結果の技術レポート(各種テストレポート)、
⑦機械の取扱説明書(コピー)、
⑧使用した「組込み製品」のEU適合宣言書、および組込製品の説明書、
本機械の「EC適合宣言書のコピー」


(2)図.機械指令の技術ファイルの構成
機械指令の技術ファイル内容


*関連記事
機械指令の適合評価手順はどのように規定されているか


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機械指令の適合評価手順はどのようにおこなう!

*機械指令では、適合手順がどのように、規定されているかを説明します。


*12条に規定されています。
・リスクの高い付属書Ⅳ(特定の機械)以外は、自社内部による適合評価(モジュールA)でよい。
・付属書Ⅳ(特定機械)において、「①整合規格に従って製造されていないか,②整合規格に部分的にしか従っていない場合,③整合規格が関連する本質的な安全衛生要件をすべてカバーしていない場合,又は④問題の機械に対して整合規格が存在しない場合」,に該当する特定機械が、,認定機関NBが関与する「EU型式検査」が必要になります。
*即ち、付属書Ⅳの特定機械においても、「整合規格がある機械」は内部評価が可能である。


・機械指令では、(a),(b),(c)の3つの適合評価手順です。


(a)自社内部による適合評価手順
・付属書Ⅳに記載されている機械以外は附属書Ⅷの手順で適合評価を行う。
(b)EU型式検査、及び自社における製造品質管理検査
・付属書Ⅳに記載されている機械で整合規格がない機械
(c)EU型式検査、完全な品質管理保証
・付属書Ⅳに記載されている機械で整合規格がない機械
・付属書Ⅸで規定


*結論、整合規格がある機械は内部評価(モジュールA)が可能です。!


・参考:機械指令の12条の適合評価手順の記載箇所(原文)
機械指令の適合評価手順(原文)-1
機械指令の適合評価手順(原文)-2

参考:表.機械指令(付属書Ⅳの機械)
機械指令 ANNEXⅣ


*関連記事
機械指令の機械メーカの後悔しない適合方法について