製品安全の重要な組立要素!

重要安全部品の選定と、同様に重要な設計作業は、製品の「組立要素」です。


以下についての設計時点での安全対策の考慮が必要です。
(1)筐体(金属/プラスチック)
(2)回路の分離
(3)接地とボンディング
(4)耐火性および難燃性
(5)回路ボード
a)回路ボード障害の伝播
b)回路基板とPCB規格
(6)インターロック
(7)可動部品
(8)EMC対策
(9)圧力部品
(10)保守性


設計段階、試作機での、上記のチェックを確実に行うことが重要です。
即ち、不具合による「後戻り作業(再設計&再試験)」による、「コストアップ(開発費増大)、試験期間長期化等(出荷延期)のトラブル発生」の防止になります


*名古屋城

食品加工機械のCEマーキングの流れ!

*食品機械を初めて欧州に輸出する場合は、欧州のCEマーキングを行うことが必要です。
*特に日本では、明確な規制がないようです。従い、欧州の法令に適合できていないのが、実情のようです。
*一方、欧州では、不適合製品には、各国で「ペナルティとリコール」があります。正規に対応しなければなりません。


*食品機械のCEマーキングの流れは下の図のようになります。


藤沢:桜

製品安全技術の習得は大切!

*企業は安全な製品を製造するためには、技術者の能力向上のために、製品安全の教育のために投資しなければ、企業の発展はできなくなっていきます。
*更に、技術者自身も、グローカル製品の開発にあたり、外国の技術者と対等に開発に携わるためには、必須な知識となっていきます。


・グローカルな製品を開発するエンジニア、及び関連者は以下の知見が必要になります。

・竹橋

自己適合宣言は、自己検証を優先する!

CEマーキングの「自己適合宣言」、「自己認証」、「第三者認証」について、説明します。


1.「自己認証」
自社で各指令の適合性を検証して、自社で認証し、「自己適合宣言」するものです。
この自己検証の指令の主なものは次です。
・LVD(低電圧指令)
・EMC指令
・RoHS指令
・RED(無線機器指令)


2.「第三者認証」:
自社で検証するのではなく、欧州の認定機関の関与による検証により、「自己適合宣言」を行うことです。
この第三者認証が必要な法令として、MDR(欧州医療機器規則)、IVDR(体外診断用医療機器規則)では必須となります。


3.「自己適合宣言」:
上記の1.2.のいずれであっては、製品は欧州の法令に適合していることを宣言することで、自己適合宣言書を作成します。


4.コスト、期間:
1(自己認証)と2(第三者認証)では、2では第三者が必ず、関与しますので、①コスト、②期間は多くなります。


5.検証の選択:
法令(指令、規則等)で第三者認証が要求されているか?


6.欧米、中国の企業は自己検証を優先している:
上記1~4より、第三者認証が要求される指令・規則でなく、「LVD、EMCのような自己検証で可能な指令」においては、多くの欧州企業では自己検証で自己適合宣言を行っている。
以上


熱海梅園

ロボットの安全規格検証の流れ!

ロボットの安全規格検証は次の状況です。
・工業用として働く産業用ロボットの安全規格はISO10218-1及びISO10218-2です。
・日常生活を支援するロボットの安全規格はISO13482です。


*ISO13482の安全検証の流れは次のようになります。
(1)機械類の安全性規格(ISO12100)によるリスクアセスメントを実施
(2)この安全性要求事項に対処するために、①本質安全設計、②保護方策、③使用上の情報(マニュアル記載)による3ステップにより、リスク低減プロセスを実施
(3)保護方策を制御回路を使用して行う場合は、次を実施
①機械の安全性制御システムの安全規格ISO13849-1に基づき単位時間当たりの危険側故障確率が要求するパフォマンスレベル(PL)を満足するか、②機械類の安全計装システムの実装に関するIEC62061に基好き安全健全性レベル(SIL)が要求レベルを満足しているかを検査
(4)要求の試験を実施と、妥当性を確認する
(5)マニュアルに使用上の情報を明記


参考:日本でのロボットに関する安全規格と規則

以上です。

接地漏れ電流の試験について!

製品安全規格の漏れ電流試験は「接触電流と接地漏れ電流」の両方があります。これらの漏れ電流の国際規格はIEC60990です。
このうちの「接地漏れ電流」の測定が、計測メーカによっては、このIEC規格の測定に合致していないようですので、注意が必要です。


正式な名称は次です。
・接地漏れ電流:保護伝導電流( protective conductor current)
・接触電流(touch current)


IEC規格名称
・IEC 60990:2016(Methods of measurement of touch current and protective conductor current)


IEC60990では下のように記載されています。具体的な図は有りません。
・保護導体電流を測定は、保護接地線に低抵抗(IEC60990:0.5Ω)の電流計をシリーズに入れて、電流を測定します。

絶縁トランスは、測定系電路と測定系以外の電路を分離して、測定系以外の系統で発生している漏れ電流を除去するためのものです。
以上です。

機械の電気装置規格(IEC60204-1)の検証試験等!

機械の電気装置の製品安全規格である(IEC60204-1)の検証試験(18章)、及び測定項目は以下の項目です。


1.検証試験(18章)
・電源自動遮断による保護のための条件の検証(18.2項):保護ボンディング導通試験他
・絶縁抵抗試験(18.3項)
・耐電圧試験(18.4項)
・残留電圧保護(18.5項)
・機能試験(18.5項)
2.上記の他の試験項目
・主電源試験(入力)(4.3項)
・温度上昇試験(7.2.7, 16.2.2項)
・接地漏れ電流(8.2.8項)

規格適合のための費用の削減!

海外規格等(CEマーキングなど)を取得する場合の発生費用、ノウハウ蓄積、取得期間、担当者の負担等について、検討しました。
・CEマーキング、IoT、機械、ロボットなどの規格等に適合する場合に、多くの企業は「規格取得に多くの費用だけでなく、相当な時間が掛かっている」のが現状のようです。
・また、費用と期間が掛かった割には、「EMC、製品安全面での能力向上が上がっていない」状態にあるようです。
・費用と期間の一例:
 -CEマーキング(EMC&LVD&RoHS:約5百万、6カ月以上)
-ロボット認証(MD(Risk assessment
/Safety)&EMC&RoHS:千万以上、6カ月以上)


1.海外規格取得等を取る場合には3つの選択がある。
(1)外部(試験所等)に全部を依頼する。
(2)自社で可能な部分は実施し、その他は外部に依頼する。
(3)自社でほとんどを実施


上記の3パターンについて、検討すると下表のようになります。

2.考察
2.1費用と期間について
(1)のケースで、産業機器の例では、EMC試験と製品安全等、又、技術文書作成(EMC,LVD、RoHS)で外部によって、異なるようです。産業用機器の一連の費用は、5百万程度、6カ月以上は掛っているようです。
(2)のケースで、特にEMC試験は、自社で電波暗室等の設備がないため、外部試験所(150万以上)を使用し、その他の試験は、公設試などを利用すると、前記(1)よりは、削減できます。
(3)のケースは公設試などの利用により、EMC試験費を抑えて、LVD、RoHSも自社で技術文書作成も行うことで、費用と期間を最小化にすることができます。
2.2社内ノウハウ、技術向上
(1)のケースでは、試験所等主導のため、ほとのど、残りません。相手次第になります。更に、ノウハウがたまりずらく、「EMCやLVD試験で何度も不合格になりのため再設計、再試験が発生している」ようです。
(2)のケースでは、EMCは前記(1)とあまり残りませんが、製品安全試験、や文書作成を自社でやれば、EMC以外は、残ります。
(3)は明らかに蓄積されていきます。そして、「技術向上」にもなります。
2.3取得期間
これは一般的に、以下になるようです。
(1)全部、相手次第で、一般的に長期期間(6カ月以上)掛かっているようです。
(2)一部(EMC試験等)は相手まかせだが、その他は自社ペースで、進捗できます。
(3)自社ペースで進捗できます。


3.まとめ
・取得費用の高コスト、長期期間がかかるだけでなく、自社技術のノウハウの非蓄積等、改善すべき点が多くあります。
・多くの企業は今後も「海外規格取得にむだな費用と時間ロスの発生」だけでなく、「社内技術蓄積や技術向上にも問題」が続きます。
・従って、上記について、取得の計画時に、取得計画の検討とスケジュールを決定することが必須です。
・そこで、「自社でほとんどを実施する自己検証」で行うことが重要です!。


「お問合せ」

 

製品安全チェックリスト(目視検査)!

製品安全設計の検査で、まず最初に目視検査を実施します。
その「目視検査チェックリスト」を「実用資料」のページにアップしました。


主なチェック項目は以下です。
1.エンクロージャー(筐体)
(1)機器のエンクロージャ
(2)追加の考慮事項
2.接地、配線、接続
(1)保護接地(PE )
(2)一般要求
3.ラベルとマーキング
(1)マーキングおよびラベル
(2) 機器内部のマーキング
(3) 計測端子マーキング
4.材料の難燃性
(1)難燃性の要求
以上

製品安全規格:漏れ電流について!

・漏れ電流は製品安全では重要な試験項目です。
保護導体電流(接地漏れ電流)またはタッチ電流は、内部電源部とアクセス可能な機器間の不十分な絶縁、または不適切な接地のために、機器へのアクセス可能な部分に存在する不都合な漏れ電流のことです。


・漏れ電流は次のように①、②、③、④に分類される。
①保護導体電流(接地漏れ電流)
IEC 60601-1規格で、「主電源部品から絶縁体を通ってまたは絶縁体を横切って保護接地導体または機能接地接続線に流れる電流」として定義されている。
②タッチ電流(接触電流)、またはエンクロージャの漏れ電流
IEC 60990規格で「設置または機器の1つまたは複数のアクセス可能な部分に触れるときの人体または動物の身体を通る電流」として定義されている。
③患者漏れ電流(医療用電気機器規格のみに存在):IEC 60601-1規格で「患者接続から患者を経由してアースに流れる電流」として定義されている。
④患者測定電流(医療用電気機器規格のみに存在):IEC 60601-1規格で正常な使用時に,患者を介してある患者接続部と他のあらゆる患者接続部との間に流す生理的な効果を意図しない電流として定義されている。


・安全規格により、漏れ電流の項目、限度値、試験法が異なる。
下表にようにさまざまです。従って、各規格をよく理解する必要があります。


・上記のこれらの漏れ電流は、主電源で動作する電気機器で発生し、機器に接触する人(ユーザー、オペレーター、サービスプロバイダーなど)の「感電の危険」となる。


・次のような理由で、漏れ電流の値が大きくなる可能性がある。(不適切な接地または機器の設置、・機器の絶縁材の経年劣化および劣化、破損した部品)。
・許容値よりも大きい漏れ電流が発生している機器は、人体に感電の危険をもたらすので、許容値以下に低減する必要がある。


・漏れ電流の存在によって発生する感電から使用者を保護するために、試験を行います。この試験では、特定のテスターを使用してタッチ電流/保護接地電流/漏れ電流試験を実行します。
・漏れ電流の試験は、「定格電圧の上限と、最高周波数」で試験する必要があります。


・アースおよびタッチリーク電流に直接関係する部品(RFフィルターなど)を選択する場合、それらの部品の漏れ電流定格は注意して選択する必要がある。


*参考文献
・IEC 60990:2016(タッチ電流と保護導体電流の測定方法)
以上